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有給職業体験プログラム バイターン[未来志向型高校生インターンシップ]とは

未来志向型高校生インターンシッププログラムは、「有給職業体験プログラムバイターン」を基本とした石巻の高校生向け職業体験プログラムです。

中小企業の職場で奇跡が起きている。

平成24年1月から神奈川県立田奈高等学校を舞台にして始まった、就職希望高校生と地域の中小企業をつなぐ「有給職業体験バイターン」で、予想以上のドラマが生まれ、高校関係者からの強い期待が寄せられている。

横浜市内にある精肉店で、高橋君(仮名)は「バイターン」をしている。高橋君は家庭の事情でアルバイト経験が一切無く、就職活動をしたが上手くいかず、「先のことは何も考えていない」と“心が折れた”状態のまま、卒業を迎えた。

はじめて「頑張りたい」と前向きな発言をした高橋君。

卒業式で、高橋君を心配した教師が「バイターン」について説明すると「やってみたい」と意欲を示したため、見学会をセッティングした。在校中の様子から、高橋君がお店に迷惑をかけないかと心配した教師は見学会に同行した。しかしそれは杞憂に終わる。見学会後、本人に意思確認をすると「頑張りたい」と前向きな発言があり、三日間の職場体験を経て、非正規の雇用契約を結び「バイターン」を開始した。

教師たちは奇跡という。しかし、大人がひと手間をかければみんな立派に働ける生徒たち。

数週間が経ち、高橋君に縁のある教師たちが職場を訪ねると、黙々とメンチカツを揚げる高橋君がいた。在校時からは想像できない程成長した姿に教師たちは「涙が出そうになった」と目頭を熱くした。3年間、手を焼かされた教師たちからすれば「奇跡」と映ったのだろう。しかし、店長さんは何も特別なことはしていないという。ただ当たり前に仕事を教え、働く姿を見せただけだった。これは田奈高校の中野校長は常々口にしている「いくら畳の上で水泳の練習をしても泳げるようにはならない。同じように、職業教育は教室ではなく職場でやらなければ駄目だ」という言葉に通ずる。

教師には教師の役割があり、企業には企業の役割があり、地域には地域の役割がある。

しかし、今日のめまぐるしい時代の変化、産業構造の変化によって、若者を支える役割を担った大人たちが分断されてしまい、とかく学校は地域から孤立している。そして、地域で職に就くことができなかった高校生たちが、毎年5万人以上進路未決定で学校を卒業している。社会人となるはじめの一歩のつまずきがその後の人生に及ぼす影響は計り知れない。「バイターン」は「若者の雇用」を軸に、この分断された大人たちの関係と地域を繋ぎ直していく、ソーシャル・ボンドとしての役割を果たすと確信している。

ここ石巻では、震災後の地域を活性化するために奮闘する中小企業があり、さらにそうした企業は石巻を担う若者を育てていきたい、共に未来をつくりあげていきたい思いが強い。

未来志向型高校生インターンシッププログラム[ 有給職業体験プログラムバイターン]とは
バイターンは、株式会社シェアするココロにより開始され、平成23年度より神奈川 県立田奈高等学校で実施されている中間的就労支援事業モデルです。
高校生と中小企業の新しいマッチングプログラムで、企業側は将来を見据えてじっくり高校生と付きあうができ、高校生は実際に職場を体験・有給研修した上で、お互い納得してから採用できるというプログラムです。
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